08/5/2





 大賀郷向里の都道沿いの民家で、玉石垣の修復作業が行われている。歩道設置事業にともない土台部分を少し後ろに下げるもので、修復を請け負っている菊池國仁さんは「これだけ大規模な玉石垣の修復は、この先しばらくないと思う」と話している。
 一見するとほとんど同じ大きさの石が並ぶ玉石垣だが、石は俵状で、表面から想像がつかないほど奥行きが広い。石の重さもまちまちで、30キロほどから、大きいものは70キロもある。
 「最初のうちは選べる石も多く、体力もあるので作業がはかどるが、石が少なくなってくると、下段の石の間にピッタリおさまる石を探すのが大変になり、10回置き直してもしっくりこないこともある。重い石を何度も持ち上げて体力を消耗し、作業ピッチも落ちていく」と、苦労話も。
 町の採石事業などで少なくなったが、昔は横間や前崎の海岸に波で打ち上げられた玉石が高く重なり、波打ち際が見えなかったという。今回の修復作業は、玉石垣の面積が増えるため、大里にストックした玉石約1000個を持ち込む。
 玉石を積む作業で國仁さんが先輩からよく聞くのが、「玉石も人間と同じで、一つひとつ大きさも違うしくせがある。だけどだめな石は一つもなく、必ずどこかに役に立つ」という格言。石のバラバラの個性をうまく調和させれば、美しい線と面を描く。