
| 教職員の音読指導の向上と、子どもたちに本への興味、関心を高める一助に――と10日から12日まで、朗読家・西島史子さん(66)を講師に迎え、「朗読会」(八丈町立小学校教育研究会主催)が島内各小学校で開かれた。 11日の教職員対象の研修会は大里ふるさと村で行われ、西島さんは、草野心平の詩『春の歌』『秋の夜の会話』や、『子どもが育つ魔法の言葉』(ドロシー・ロー・ノルト箸)、信州の伝説『雪女』(松谷みよ子箸)など7作を、沁みわたる声で朗読した。 「世界で一番いい社説」と紹介したのが、110年前の1897年、8歳の女の子の「サンタクロースっているんでしょうか?」という質問に、ニューヨーク・サン新聞の記者が答えた社説を翻訳した『サンタクロースっているんでしょうか』(偕成社)。 「サンタクロースをみた人は、いません。けれども、それは、サンタクロースがいないというしょうめいにはならないのです」「この世界でいちばんたしかなこと、それは、子どもの目にも、おとなの目にも、みえないものなのですから」。 社説はこう伝え、他人の気持ちを推し量れるやさしさが持てるように、物事を多面的に見て自分の考えの幅を広げるように、読む人を導いていく。 西島さんは谷川俊太郎の詩『生きる』を、朗読会で必ず最後に読むという。のどがかわくということ、木漏れ日がまぶしいということ、かくされた悪を注意深くこばむということ…と、たくさんの「いま生きているということ」の言葉をつむいだ詩だ。 松谷みよ子の絵本『わたしのいもうと』は、学校でのいじめが元で生きる力をなくしていく妹の話だが、児童にこの作品を読み聞かせると、教職員が知らない「いじめ」が見つかることもあるという。「小学生のころに絵本を見せながら読み聞かせるといいと思います」と推薦した。 |