07/10/19





 伊豆小笠原ハワイ諸島の交流イベント「ハイビスカスフェスティバルIN八丈島2007」(同実行委員会主催)が12日から14日まで植物公園のメイン会場などで開催された。フラのコンペ、エキジビションをはじめ、八丈島と伊豆諸島の民俗芸能、さらにバンド演奏やダンスなど多彩な催しが行われた。ステージは初日こそメイン会場ですべてのプログラムをこなせたが、天候が悪化した2日目はフラをビューホテルに、最終日はステージをそっくり旧中之郷小学校体育館に移して実施した。島の伝統文化の交流では新たな可能性を開いたが、観光振興という面では新聞、テレビなどのメディアによる大会前後の告知や報道もほとんどなく、町や島民の期待には遠いものとなった。
 12日正午前、植物公園のメイン会場で行われたオープニングセレモニーでは、ジョージ・ナオペ氏らハワイからのゲストが、伝統的な儀式に乗っ取ってフラ大会の始まりを宣言した=写真。
 大会のメイン、男性フラのコンペ(競技会)にはソロ2人、グループ2組がエントリーした。いずれも都内の2つのフラ教室からの参加だ。結果は港区、ハーラウ・フラ・オナオナ・オ・カ・マイレ(田中幸子代表)が全部門で1位となり、総合優勝を飾ったソロの田中新さんに、来春、ハワイで開かれるメリーモナーク前夜祭のエキジビション参加権が与えられた。
 エキジビションでは5つのフラ教室からの総勢32人のほかに、八丈島の「カ・マカニ・オ・ハチジョウ」、大島、三宅島、御蔵島からもフラグループが参加した。フラの会場が毎日移動したこともあり、「落ち着いて観られなかった」との声もあったが、「フラの踊りは素晴らしい」との感動の言葉もあちこちで聞かれた。八丈の植物を使ったレイなども大会に花を添えた。
 もう一つの出し物が伊豆諸島の民俗芸能を軸にした「ブーゲンナイトパーティー」。八丈太鼓や踊り、ショメ節など八丈島の伝統芸能はさまざまな演じ手が披露した。八丈太鼓はハワイからの招待者にも大好評。ゲストダンサーのジョシュア・ノエアウ・カリマさん(18)は「八丈太鼓とフラは共通点が多い」と強く興味を引かれ、六人会の太鼓に合わせて舞台の袖でフラを踊った。観ていた人は「振り付けが八丈太鼓にマッチしていた」と話していた。
 芸能では樫立踊りが、舞台からおり、客席で大きな輪を作るなど、見せ方にも工夫があった。大島の手踊り、青ヶ島の島踊り、三宅島伊ヶ谷の獅子舞などいずれも八丈島ではなかなか観る機会のない他島の伝統芸能も演じられ、観客は大喜び。「伊豆諸島の文化交流の新たな一歩」として今後の展開が期待できるものだった。
 伝統芸能のほかには、バンドやリズムダンス、吹奏楽など、島民の文化活動の発表が行われた。
 つい1週前まで残暑が厳しかった八丈島も、イベントの3日間は冷たい雨が断続的に降るあいにくの天候となった。メイン会場を訪れた来場者からは「3日間は長くて、全体を通して観るのが大変」「夜出かけたくなるのはやはり夏場」などの声も聞かれた。
 実行委員会によると、入場者数は植物公園のメイン会場が12、13日の2日間で延べ1171人(2日目のビューホテルは昼間のコンペが200人、夜のエキジビションが150人)、14日の中之郷体育館が581人だった。
 イベントの企画当初は、町議会での説明でも「宿泊施設が不足するのでは」と心配されていたが、フラのコンペやエキジビションへの出場者は少なかった。イベントの告知報道も、一部の雑誌などに限られた。実行委員会によると「各方面に告知はしたが、反応がなかった」という。イベント当日も、昨年のような取材はなかった。