07/5/11





 W杯サイズのサッカーピッチ2面が収まる広大な天然芝の多目的グラウンド「八丈町南原スポーツ公園」が、ゴールデンウイーク初日の28日にオープンした。10時からのオープニングセレモニーでは、こけら落としに招かれた元日本代表の岩本輝雄さんが、サッカークリニックやフットサル大会に参加する各島の小学生選手を前に「天然芝のピッチという、この恵まれた環境に感謝して頑張ってください」とあいさつ。このあと、浅沼町長や来賓がテープカットを行った。 
 セレモニーに続いて開かれた小中学生のクリニックには150人が参加、岩本さんがディフェンダーの壁を越えるフリーキックの手本を見せると、島内の指導陣からは「さすが」のため息と、子供たちに「止めてみろ!」の声援も。ゴールキーパー役の小学生は「怖ェ…」と、その技術と迫力の一端を体感していた。
 岩本さんは「サッカーの指導で全国を巡っているが、これほどきれいなグラウンドは初めて。芝が生えそろえば、使っていくうちにもっとよくなる。室内練習場など4、5年先を見据えて整備していけば、Jリーグのキャンプ誘致の可能性もあるのでは」と話していた。 初夏の透き通った空気に八丈富士と小島がくっきり姿を見せた翌29日、三宅島、御蔵島、青ヶ島と島内3チームが参加し、「第3回ジュニアフットサル大会(大勝組杯)」(八丈町スポーツクラブ主催)が開催され、選手とチーム関係者79人(島外37人を含む)が参加した。
 島外各チームの監督は「素晴らしいグラウンド」と口を揃え、選手たちは昼食を終えるとすぐにピッチに立ち、芝の感触を楽しむように練習を始めていた。
 6チームによるリーグ戦は、6年生7人を揃えテクニックに優る大賀郷FCが他を圧倒し全勝優勝。準優勝と健闘したのは全チーム中最少の6人で参加したスール青小だった。MVPは奥山航平くん(大小5年)、得点王はチーム総得点の半数以上を決めた浅野爽太郎くん(10得点、青小6年)が獲得した。 
 大会結果は次の通り(カッコ内はチーム優秀選手)。
 1位 大賀郷FC(菊池堅弥)
 2位 スール青小(広江竜也)
 3位 三根SC(沖山一貴)
 4位 FC三宅(谷海星)
 5位 御蔵FC(栗本海)
 6位 坂上FC(加藤澄香)




 4月16日から行われていた映画『今日という日が最後なら、』の島内ロケが、6日終了した。ゴールデンウイーク中の4、5両日は、大潟浦園地でお祭りシーンの公開ロケが日が暮れるまで行われ、多くの島民が夏服姿で参加した。
 撮影スタッフは23人。出演者を含めると多い時は総勢50人を超えた。島民の強力な応援があり、主な宿泊先には、末吉の民家が提供された。毎日の食事作り、食材の提供、布団や車を貸与したのも島民だった。
 スタッフは、録音、撮影、照明を除くと、商業用映画の製作に関わるのは初めてという学生を含む若い人がほとんど。撮影は21日間、1日も休まなかったが、出演者の待機の時間が予定をオーバーすることもあった。「いい作品にするため、監督が妥協しなかった」とプロデューサーの辻井一郎さんはいう。柳明菜監督(23)は「ほんとうに島の人たちと一緒に作り上げた映画になりました」と語った。
 ロケの間、祭り当日も含めて薄曇りの日が多かったが、柳監督は「撮りたかった島の風物や風景を淡い感じで撮影できた」と振り返る。八丈島と東京、写真と絵、太鼓とロックなどの対比を幻想的に描いたという。
 祭りシーンも、ステージでは「太鼓バンド」や「八高吹奏楽部」、「フラ・オ・ハチジョウ」、屋台にも多くの島民が出店に協力した。島外からも「武楽座」のほか、「火付盗賊」、「愛知県立旭丘高校トーチクラブ」OBの総勢14人が参加し、ファイアーパフォーマンスなどを披露した。
 「武楽座」は武の美を提唱する新しい伎芸集団。琵琶、能管(笛)、小鼓の奏者もいる。代表の源光士郎さん(31)は「八丈を活性化しようという趣旨に賛同し、出演料なしで参加した。八丈太鼓とのコラボは、東京でも一緒にやりたいですね」と、島の人たちとの出会い、今後の可能性に目を輝かせている。
 映画はこれから編集作業に入るが、まだ咲いていないハイビスカスの花や、撮り逃した夕日などの実景撮影が残る。八丈町商工会では、7月の夏まつりごろに島での上映を期待しているが、まだ確定していない。
 祭り会場では看板コンテストも行われ、来場者による投票の結果、最も多く得票したのは映画看板部門でどいけいこさんの作品、祭り看板部門では加藤章子さんの作品だった。