07/2/16


 夏の乙千代ヶ浜の主役とも言える樫立小学校の海水プール。今年4月に同小が三原小学校に統合した後、誰が維持管理するかで議論を呼んでいる。同プールはこれまで樫小のPTAが地域住民と協力しながら管理してきたが、学校プールでなくなれば、PTAにこれまで同様の対応を望むのは困難。「あのロケーションのプールは得難いし、観光面でも利用価値は高い」として、存続を求める声は強い。かけがえのない八丈島の財産だけに、存続へ向けた前向きな解決策が期待される。この問題が議論されたのは11日、樫立公民館で開かれた自治会総会の住民と行政の対話集会。住民側が「町で維持管理を」と求めたのに対し、町教育課では「08年度に三原小プールを建設する。教育課として2つのプールを管理することはできない」と答弁。「プールは、観光客のほか島内全域の住民が利用している。仮に自治会が管理するとしたら、観光課の予算を組めるか」との住民の再質問には、町総務課から「町の財政は切りつめなければいけない状況。今のところ観光施設としては考えていない」と答えた。乙千代ヶ浜プールの修繕費や光熱費などの維持管理費は、地域住民への管理委託料50万円を含めると06年度は約60万円。台風被害があった05年度は総額で約200万円だった。毎朝の清掃や監視作業をはじめ、台風時の柵や監視所の撤去・設置作業などはPTAや地域住民が行っている。笹本訓司自治会長は「もう一度地域住民で何ができるのかを整理した上で、お願いできる部分は町長にお願いしたい」との考えを述べた。ある自治会役員は「台風時の柵の撤去に15人で1時間、設置に20人で1〜2時間かかる。個人的な意見だが、こうした作業や監視などに対価を求めるのは無理があるので、自治会としてはボランティア・スタッフを確保し、ある程度の補助を町にお願いして管理していけたらいいのでは。ただし、プールの管理や監視となると、万一の事故に対する保険をどうするかといった問題もある」と話す。樫立・乙千代ヶ浜のプールとはいえ、島民全体そして観光客の利用も想定する以上、負担を自治会だけに押し付けず、全島的に解決策を議論し、維持管理をサポートする体制も必要だ。観光客や島民が広く利用している中之郷・裏見ヶ滝温泉や末吉・洞輪沢温泉は、それぞれの自治会が維持管理し、その費用は両施設とも年額60万円を町が補助している。