07/2/2



 八丈島を舞台にした映画「今日という日が最後なら、」の制作スケジュールなどが具体化し、29日、八丈町商工会館で開かれた「小規模事業者新事業全国展開支援事業」の第3回委員会で発表された。監督をつとめる慶應義塾大学4年生の柳明菜さんが委員のひとりとして出席し、制作の意図、体制、プロモーション展開などについて報告した。作品のプロデュースを担当することになった映像作家・古新舜さんも同席した。
 映画の制作は地元住民の協力のもと、学校や企業と連携した地域密着型で行い、制作費には小規模事業者新事業全国展開支援事業の補助金の一部が充てられる。撮影・制作スタッフ約30人の多くは大学生で、ボランティアで参加するという。
 クランクインを前に、支援の中心となる八丈町商工会ではエキストラ出演者、撮影現場を手伝うスタッフを募集している。八丈島ロケは3月12日から4月3日までの期間中20日を予定。
 また、ロケ地となる主人公の家は長年空き家だったため、2月半ばには改築を行うが、掃除を手伝ってくれる人も募集中だ。「障子や畳などをきれいにしたい。微々たる作業料ですが、古民家の再生に高校生などが参加して島への愛着を抱いてもらえればうれしい」と柳さん。応募はいずれも商工会(2-2121)で受け付けている。
 作品は、夢を追いかけることを諦めていた都会育ちのヒロイン(双子の姉)が、島で育った双子の妹と20歳の誕生日に出会い、島の大自然や祭りを通して自分らしさを見いだしていくヒューマンドラマ。黄八丈、八丈太鼓などの文化の継承に取り組む若者の姿も描く。ヒロイン役は八丈島出身の森口暁美さん(三根「心月」店主)の長女・森口彩乃さん(20)=写真=に決まった。
 柳さんによると、今年7月に八丈島で先行試写を行い、9月から六本木ヒルズ内のハリウッドホールをはじめ、都内数館と大学で上映予定、という。六本木ヒルズ敷地内では八丈島物産展を予定しており、地元との交流を意図した地域ネットワーク型上映を推進していく。
 また、設立に向け準備が進められていた八丈島フィルムコミッション(FC)も、来年度には発足する。FCは、映画制作を支援する非営利公的機関。過去に映画で使われたロケ地のデータベースを作成し、地名、交通アクセス、電源や最寄りの商店の有無、360度パノラマなどをウェブ上で公開し、撮影に応じたイメージをしやすいように検索機能もつける。データベースにはコメント欄も設け、過去の映画のエピソードなどを記入できるようにし、より魅力的な内容で発信していきたいとしている。